こども映像シンポジウム
2012年3月27日(火)ラゾーナ川崎プラザソルにて開催されたこども映像シンポジウム(「映像のまち・かわさき」推進フォーラム主催、川崎市、川崎市教育委員会後援)に参加してきた。このシンポジウムは、昨年の秋に川崎市の小学校5校(土橋小学校、久本小学校、旭町小学校、川中島小学校、京町小学校)が公教育の中で、映像制作を実践し、その教育的効果について関係者を中心に検証し、話し合いをする内容だ。パネリストには、参加校を代表して、京町小学校の伊藤牧人先生、川中島小学校の織井美雪先生と映像制作の指導にあたった映画監督の土持幸三氏が参加、司会進行は川崎市役所市民・こども局市民文化室の浅野 洋氏が担当した。シンポジウムの前段では、映像制作の取り組みに協力をしている企業や団体から参加校に対して表彰楯の授与、会場後方では上映設備を2ブース確保し上映会を実施、さらに映像教育授業風景(メイキング)の上映があり、内容は盛りだくさんだった。
本題のシンポジウムでは、土持監督が、作品に使用された大掛かりな作り物について、子ども達の自由な発想と創意工夫に言及、「駄目だし」を出すことで、子ども達がさらに一歩踏み込んで考え、自分の想像以上のものが出来上がったことを讃えた。また伊藤先生から、子ども達のパソコン操作の向上に目をみはる成果があったことが報告された。
それらの報告の中で、特に感銘したのは、授業の中で映像制作をする「教員の狙い」について、織井先生が話された内容だ。クラブや委員会ではない授業での映像制作には、教師にとって、「子どもにつけたい力」を明確に設定できることが大きな利点だという。授業は、指導と評価の一体化だとも言われている。子どもが授業を受ける、先生は評価しつつ、次の授業の構想を練る。授業はその繰り返しだという。映像制作には、その授業の一体化において、個々に合った、それぞれの育成を頭に入れて、「主体的に学ぶ態度」「課題解決能力」「コミュニケーション能力」「創意工夫する能力」を子ども達に身に付けさせる作用があるという内容だ。教師たちのこうした狙いがあってはじめて、これらの4つの能力=「生きる力」教育が成り立つものであり、この実践こそがメディアリテラシーの近道でもある。川崎市の例にならい、全国の小学校で映像制作を取り入れ、子ども達が「生きる力」のヒントを見つけて欲しいとつくづく感じた。
1時間30分にも及ぶシンポジウムの詳細は、川崎市よりなにかしらの形になって報告書が作成されるというので、興味がある方はそれを参照していただきたい。
「映像のまち・かわさき」推進フォーラムとは
川崎市は平成23年4月に初の単科大学になりました日本映画大学をはじめ、多くの映像スタジオや4つのシネコンが立地し、映像に親しむ機会が充実した都市です。こうした映像に関する豊富な地域資源を活かした新たな都市の魅力創造を目指すため、映像に関わる多くの方々の交流・連携の場として「映像のまち・かわさき」推進フォーラムは設立されました。 活動の参加者のネットワークの形成や、映像教育・人材育成の取り組みを支援するとともに、相互に連携し、川崎の魅力を効果的に発信することで、まちの魅力を高め、映像文化の振興、映像産業の発展に加え、次世代の映像文化を担うこども達の育成を目指します。
2012年3月



